102C20

32歳の女性。発熱とのどの痛みとを主訴に来院した。3日前から37℃台の発熱が始まり、昨日からのどが痛くなって、ものを飲み込むのも辛くなった。咳と痰とを認めない。意識は清明。身長160cm、体重51kg。脈拍92/分、整。血圧120/76mmHg。左扁桃に黄色の膿苔の付着を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球410万、Hb 13.0g/dL、Ht 40%、白血球11,000。CRP 4.2mg/dL。検査器具の写真(①~⑤)を別に示す。
培養を行うために準備するのはどれか。

解答: d

102C20の解説

32歳女性が発熱と咽頭痛とを主訴に来院した。ものを飲み込むのも辛いほどの咽頭痛に加え、左扁桃に黄色の膿苔の付着を認めることから扁桃炎を考える。咳と痰とを認めないこともこれに合致する。扁桃炎の原因として頻度が高いのは溶連菌であるから、その診断に使用するスワブスティックを選択することとなる。
a 血液培養検査のボトルである。一般に嫌気性菌と好気性菌の2種のボトルを1セットとして血液を計20mLほど採取する。
b 尿検査のための採尿カップとスピッツである。
c ディスポーザブルな肛門鏡である。
d 正しい。培養地付きの滅菌スワブスティックである。比較的太く、口腔内からアプローチするのに向く。
e dより細く、鼻咽頭ぬぐい液の採取に用いる。インフルエンザウイルスの検出などに向く。

正答率:72%

テーマ:溶連菌感染の咽頭培養を行うために準備する器具

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