101H8

21歳の男性。言動の変化を心配する両親に連れられて来院した。大学受験に失敗したころから自宅に閉じこもりがちとなり、共働きの両親が不在のときは家中のカーテンを閉ざしていた。受診前には、「近所の人が自分の悪口を言っている」、「自分の考えたことがテレビで放送されている」などと両親に訴え、独り言が目立ち、食事も満足に摂らなくなっていた。入院して1か月半後には、摂食が改善し、奇異な発言も独り言もなくなり、不活発ながらも談笑に加わるようになった。両親は退院するとまた引きこもるのではないかと心配している。
今後の方針として最も適切なのはどれか。
転地療養
訪問看護
入院継続
援護寮入所
デイケア通所

解答: e

101H8の解説

被害妄想、幻聴、独り言などより統合失調症であることはみてとれる。入院によって症状は軽快しているが、退院により引きこもりとなる状態が心配されている。生活習慣に関する取り組みを行いたいタイミングだ。
a 自宅という受け入れ先がある以上、転地する必要はない。
b 看護が必要な状態とは考えにくい。
c 病状は安定しており、入院治療の必要性は低い。
d 自宅という受け入れ先がある以上、援護寮に入所する必要はない。
e 正しい。デイケア参加により生活習慣の改善に取り組む。
102G58で類題が出題されることとなる。

正答率:95%

テーマ:統合失調症の患者の退院後の対応

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