101H5

4か月の乳児。健康診査で来院した。母親は児の体重が増えないことを心配している。在胎39週、自然分娩で出生した。出生体重2,860g。母乳で栄養し哺乳力は良好である。排便は1日2、3回、軟便である。体重5,710g。首はすわっている。寝返りはまだしない。最近、眠る前に指しゃぶりをしている。母親への指導で適切なのはどれか。
離乳食を開始する。
体重を毎日測定する。
夜間の授乳は禁止する。
母乳を人工乳に替える。
指しゃぶりをやめさせる。

解答: a

101H5の解説

体重増加不良が心配されている4か月の乳児である。新生児の体重は生後3か月ころまでは1日約30g ずつ、6か月ころまでは1日約 25g ずつ増量するため、出生体重2,860gであれば現在の体重は6460gは欲しく、体重5,710gは確か体重増加不良がありそうだ。母乳栄養であり、眠る前に指しゃぶりをしていることから離乳食を開始すべきであろう。
a 正しい。上記の通り。
b 体重を毎日測定することで体重増加の程度は分かるも、今回は原因がはっきりしており、測定しても解決とはならない。
c 哺乳力は良好であり、これ以上栄養を減らす理由がない。
d 母乳と人工乳とにはカロリーに大きな差はなく、また栄養不足もないため替える必要はない。
e 指しゃぶりは母乳や食事を欲しがっている仕草であり無理にやめさせることはしない。栄養が増えれば自然としなくなるであろう。

正答率:75%

テーマ:離乳食開始時期の母親への指導

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