101H31

76歳の男性。自室で意識を失っているところを発見され搬入された。自室には空になった農薬の容器がころがっていた。呼吸は浅く努力様である。脈拍52/分、整。血圧68/50mmHg。口唇にチアノーゼを認める。
直ちに行うのはどれか。2つ選べ
気管挿管
血液透析
静脈路確保
胸腔ドレナージ
経皮的ペーシング

解答: a,c

101H31の解説

空になった農薬の容器がころがっていたとのことで、自殺目的で何かしらの農薬を摂取したものと考えられる。こうした状況では原因物質の同定よりも、患者の救命が優先される。口唇にチアノーゼを認め、努力様呼吸を呈していることから、まずは気管挿管下での酸素投与が優先される。AirwayとBreathingが担保されたら、次はCirculation(循環)を確保する。救急のABCの大原則である。
a 正しい。Airwayに該当する。
b 血液透析により中毒物質を除去できる可能性もあるが、ABCより優先されるものではない。
c 正しい。Circulationに該当する。
d 気胸などに行う。
e 徐脈性疾患に行う。

正答率:98%

テーマ:急性農薬中毒に直ちに行うこと

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