101A49

生後7日の新生児。低血糖が持続し、次第に不活発になったため産科診療所から搬入された。在胎36週、出生体重2,580g。Apgarスコア5点(1分)で蘇生を受けた。皮膚は黒い。腟はあるが、陰核が大きく発達して、一見男児の外性器様である。
この患児の血中で低下が予想されるのはどれか。
ナトリウム
カリウム
ACTH
17α-ヒドロキシプロゲステロン
血漿レニン活性

解答: a

101A49の解説

低血糖が持続している生後7日の新生児である。皮膚が黒いことより、ACTHの増加が疑われる。外性器の異常(男性様)もあることから、先天性副腎皮質過形成を考える。
a 正しい。副腎皮質機能異常によってアルドステロン産生が低下し、血中ナトリウム値は低下する。
b アルドステロン産生が低下することにより血中カリウム値は上昇する。
c 皮膚が黒いことから、ACTHは増加していると考えられる。
d 17α-ヒドロキシプロゲステロンは副腎皮質におけるホルモン産生時の代謝基質であり、21-OHlase 欠損症であれば上昇する。もし、本例を 17-OHlase 欠損症と考えると正解がb,dとなるため、21-OHlase 欠損症の診断で矛盾しない。
e アルドステロン産生の低下により、フィードバックで血漿レニン活性は亢進する。

正答率:68%

テーマ:先天性副腎皮質過形成症(21-水酸化酵素欠損症)の検査所見

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