100G103

病態と検査の組合せで正しいのはどれか。
低カリウム血症 ── ブドウ糖負荷試験
低カルシウム血症 ── Ellsworth-Howard試験
低クロール血症 ── 高張食塩水負荷試験
低ナトリウム血症 ── ピトレッシン試験
低リン血症 ── Fishberg濃縮試験

解答: b

100G103の解説

a ブドウ糖負荷試験は糖尿病または先端巨大症の検査である。カリウム値とは関係がない。
b 正しい。Ellsworth-Howard試験はPTHを補う検査である。副甲状腺機能低下症(低カルシウム血症を呈する)の検査として用いられる。
c △。高張食塩水負荷試験は心因性多飲に用いられる。心因性多飲では低クロール血症となるため、誤りとは言えない。
d ピトレッシン試験はバソプレシンを補う検査である。尿崩症の鑑別に用いられるが、尿崩症では高ナトリウム血症を呈する。
e Fishberg濃縮試験は遠位尿細管または集合管の検査である。低リン血症は近位尿細管障害にてみられる。
※bかcか、で悩むところだ。このような考えはいかがだろうか。臨床医100名に「低カルシウム血症で何を思い浮かべるか?」と聞いたとしよう。副甲状腺機能低下症を挙げる医師はまずまずいるはずだ。一方、「低クロール血症血症で何を思い浮かべるか?」と聞いたらどうだろう? 心因性多飲を挙げる医師はかなり稀なのではないか。本問は「◯◯血症を見た時にどんな検査をしますか?」という臨床的な問題であるため、cよりbに軍配が上がることとなる。......が、出題者がそこまで考えて作問したか、と言われると怪しいものだ。

正答率:74%

テーマ:電解質の高低と検査の組合せ

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