100C10

次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
59歳の女性。言動の変化を心配した夫に付き添われ来院した。
現病歴:夫は「妻は元来料理が得意であったが、最近献立が毎日同じで味付けもまずくなった。しかも料理を焦がすことが多い」と訴える。市場に買い物に出て迷子になり、隣人に連れられ帰宅したこともあった。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:25歳で現在の夫と結婚。専業主婦で一男二女をもうけた。元来明るく家事育児も問題なくこなした。
現 症:意識は清明。身だしなみは整っている。本人はニコニコ笑って「ちょっと体の調子が悪いんです」と答える。
この患者に認められる症状はどれか。
失語
保続
徘徊
不穏
記憶障害

解答: e

100C10の解説

高齢にさしかかる女性の言動の変化。Alzheimer型認知症の初期が考えやすい。
a きちんと会話は成立しており、失語はない。
b 保続とは同じことを繰り返す状態。本患者ではみられていない。
c 迷子にはなっているが、徘徊とまでは言えない。
d 不穏状態も本文からは読み取れない。
e 正しい。献立がたてられない、市場で迷子になる、といった記載は記憶障害と考えられる。

正答率:74%

テーマ:【長文1/3】Alzheimer型認知症患者に認められる症状

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