解決済 111I71 24.公衆衛生

オッズ比

公衆衛生です。
オッズ比ですがこの問題では稀な疾患について考えているわけではないので、その前のページで出た相対危険度のaとcを省略できず、
オッズ比のad/bcは使えずに、相対危険度の計算式であるa(c+d)÷c(a+b)で計算しないといけないのではないかと思いました。
いかがでしょうか?

回答9件

  • aとcを省略すると講義内で解説しておりますのはあくまで算出の過程をわかりやすくするためであり、オッズ比が場合によってad/bcやa(c+d)÷c(a+b)に変化するわけではございません。
    このような事例が起こった際の分析にはオッズ比が一般に用いられており、本問もオッズ比で議論を進めるとクリアカットに正答へ至ることができるため、解説内で採用いたしました。
    しかしながら、その他の解き方もむろん存在しますので、オッズ比を必ず使わねばならないということでもございません。

  • 失礼いたします。
    オッズ比は相対危険度の近似値であり、罹患率が低い場合にはa+b=bと近似しているのは理解できますが、罹患率が高い本問題で同様の説明を行うことは数学的に崩壊しているような気がしますが。。。
    また、症例対照研究で相対危険度や寄与危険度が算出不能な理由を考えれば、本問題では、相対危険度で考える方が理にかなっていると思いますが、いかがでしょう?

    • 「オッズ比が相対危険度の近似値」というのは、計算した値が相対危険度と近い値とみなせることがあるという意味であって、相対危険度の計算式からオッズ比を算出できるという意味ではないです。
      つまり近似できないから数学的に崩壊しているというのは正しくなく、
      単純にオッズ比を相対危険度に近い値と見なせないというだけかと思います。
      そもそもオッズ=p/(1-p)で、その比でしかないので。
      ただ、この観察研究に症例対照研究を使うか、後ろ向きコホートを使うかは議論が分かれると思います。

  • 集団が定義できて、全ての曝露・疾病の情報が入手可能なので、後ろ向きコホートが可能。
    ということで
    相対危険度を算出するということですかね?確かにそれで良さそうですよね。解ければなんでもいいんでしょうけど。

  • オッズ比について、2019公衆衛生の講義内の説明では分かりにくいと思いましたので、投稿します。

    オッズ比というのは、文字通り「オッズ」の「」を取ったものと考えれば、非常に理解しやすいです。
    講義内の2×2表を元に考えますと、
    暴露群のオッズ=a/c
    非暴露群のオッズ=b/d
    となりますが、オッズ比はその2つの値の比を取るだけなので、
    オッズ比=(暴露群のオッズ)/(非暴露群のオッズ)=(a/c)/(b/d)=ad/bc
    となります。

    講義内では相対危険度から近似値を取るというアプローチなので分かりづらく感じましたが、本来は「オッズ」と「比」の意味さえ理解していれば、2×2表のオッズ比は暗記するまでもなく上記のように簡単に導けます、ということをご参考までに。

    • ご意見、ありがとうございます。今後の講義等に活用させていただきます。

      なお、オッズ比の数式を覚えるだけであれば、ご指摘の方法がベストかと思いますが、「オッズ比は相対危険度の近似値となる」「稀な疾患の研究で用いられやすい症例対照研究で算出に利用する」といった試験頻出事項を包括的に押さえるためには講義内の解説の方がスマートかと思います。

      わかりやすさ、わかりづらさ、というのは個人差のあるところで難しいのですが、「何を伝えたいか」という軸によって説明の仕方が変わってくるということ、世界で唯一の覚え方のような絶対無二のものは存在しないこと、等ご理解の上、講義を活用いただけますと幸いです。
      今後とも何卒宜しくお願いします。

    • 申し訳ございません.暴露群のオッズは,暴露かつ罹患する確率/暴露かつ罹患しない確率なので,a/a+b ÷ b/a+b=a/bで,同様に非暴露群のオッズは,c/dではないでしょうか?

  • いつもお世話になっております.
    この問題をざっくり解くならば, 穂澄先生の解法で大丈夫だと思います.
    私も実際に試験会場で解く場合はハンバーグにあたりをつけてオッズ比を計算して終わりにすると思います.

    ただし, 厳密に解くならば以下の2点で微妙な点があると思います.
    - 「保健所が参加者全員に行った」という文の解釈
    - 相対リスク(Relative risk)のオッズ比での近似の妥当性

    ひとつめの「参加者全員」という文を読むと, この問題をコホートとして捉えることができます. 従って相対リスクを用いて, 各食品を評価することができます.
    今回の例を用いれば, ハンバーグ暴露群における症状有りの確率が95/(95+7), 非暴露群における同様の確率が5/(5+43)ですので, 相対リスクは8.75..となります. ほかの食品の相対リスクがおおむね2程度以下なので, ざっくり解法と同じくハンバーグが答えになります.

    症例対照研究において, 相対リスクを計算できない理由は, 暴露群(あるいは非暴露群)におけるすべての該当者を研究の対象者として含めることができないためです.

    ふたつめですが, 相対リスクをオッズ比で妥当に近似するためには, 症状あり群のサンプル数が十分に少ないことが条件です(Medu4の講義でもありましたが).
    今回の問題の場合は, 症状ありが100人で, 症状なしが50人であるため, オッズ比による評価では, 数値に乖離がみられます.
    ハンバーグの例では, 相対リスクが約9に対して, オッズ比が約116となります.

    また, ここでは慣用的に用いたオッズ比という言葉につきましては, 厳密には
    (分子): 疾病有りの時(条件)における暴露あり・なしのオッズ
    (分母): 疾病なしの時(条件)における暴露あり・なしのオッズ
    の分数です.

    テキストの表ですと
    (a/c) / (b/d) = ad/bc
    となります.

  • 症例対照研究とはある病気に罹患している群と対照群に対して、その病気の特性/暴露の有無との関係を調べる研究のことです。
    一方、コホート研究(前向き/後ろ向き)とは異なる特性を持つ対象集団(コホート)において、ある特性を持つ/暴露がある群とそうではない群に分け、時間の流れに沿って疾患の発生や改善などを観察し、その特性/暴露と疾患との関係を調べる研究のことです。
    よって今回の症例では、後ろ向きコホートではなく症例対照研究であると考えられ、オッズ比を使って解いて問題ないと考えます。

    もし仮に、後ろ向きコホート研究であったとしても、オッズ比は用いることができます。
    今回の問題では最も原因と疑われるものを割り出すことが目的ですので、相対危険度(リスク比)を求める必要性がなく、オッズ比のみで考えて大丈夫です。
    原因がハンバーグであると断定するには、統計学的解析を行い95%信頼区間を求める必要があります。ですがあくまでもこの選択肢の中で最も疑わしいものを見つけるだけでよいので、オッズ比が最も高いハンバーグがこの中では最も関連が強いと判断できます。

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  • 問題参照 111I71

    保健所に「本日の昼食会に参加した複数の者が腹痛、嘔吐、下痢を訴えている」と通報があった。保健所が参加者全員に行った喫食調査の結果を示す。

    症状あり(100人) 症状なし(50人)
    食品 摂取した 摂取せず 摂取した 摂取せず
    ハンバーグ 95 5 7 43
    付合せ野菜 60 40 10 40
    煮豆 51 49 12 38
    米飯 100 0 50 0
    果物 43 57 21 29

    原因と考えられるのはどれか。

    • a ハンバーグ
    • b 付合せ野菜
    • c 煮豆
    • d 米飯
    • e 果物
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