解決済 101G2 11.産婦人科

胎児肺成熟目的に母体にステロイドを投与する時

産婦人科診療ガイドラインでは「妊娠34週未満で1週間以内に早産が予想される場合は胎児の肺成熟と頭蓋内出血予防のために母体へステロイド投与を行う(24週〜33週は推奨)」となっております。
この問題では頸管長は25mmを切り、子宮収縮の間隔も短縮していますが、これを「1週間以内に早産が予想される」と読み取ってしまった場合ステロイド投与も解答になり得ると思いました。
もちろん優先すべきは抗菌薬とリトドリンだとは承知しております。
もし今後同じ様な問題が出題された際に、どういった所見を参考にステロイドの投与を決めたら良いのでしょうか?

ご教授頂けますと幸いです。

回答2件

  • 他の選択肢と比較してステロイドより良いものがなければステロイドを選べばいいでしょう。

    ちなみにステロイドの効果は一時的なので、投与後分娩に至らなかった場合は副作用のリスクが無駄に高まるだけです。破水後でも間に合うようなので、もっと切迫した状態か、計画分娩の予定でもある場合に考慮するのではないでしょうか。

    (参考)
    http://plaza.umin.ac.jp/~jspn/ns110221/3-1pdf.pdf

  • やはり他の選択との兼ね合いで解くしかありませんよね。
    たしかにこの問題は重症PIH等に比べればかなり余裕のある症例ですし、現時点では必要ないと分かりました。

    この度はご丁寧に回答していただきありがとうございました。大変勉強になりました。

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  • 問題参照 101G2

    37歳の2回経産婦。妊娠28週4日。少量の出血と規則的な腹部緊満感とを主訴に来院した。外子宮口は閉鎖しているが、少量の出血を認める。経腟超音波検査では、内子宮口の漏斗状開大を認め、子宮頸管長は24mmである。胎児心拍数陣痛図で子宮の収縮は当初15分に1回程度であったが、徐々にその間隔は短縮しつつある。胎児は週数相当の発育を示しており、特別な異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球401万、Hb 12.0g/dL、Ht 36%、白血球16,400、血小板25万。CRP 6.9mg/dL。子宮頸管粘液中顆粒球エラスターゼ4.4μg/mL(基準1.6以下)。
    対応として適切なのはどれか。2つ選べ
    • a 抗菌薬投与
    • b 頸管縫縮術
    • c 帝王切開術
    • d 塩酸リトドリン投与
    • e 副腎皮質ステロイド薬投与
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