解決済 111D52 09.肝胆膵

肝酵素について

お世話になっております。
この問題では肝酵素が上がっていないのですが、汎血球減少と腹水を同時にきたすのは肝硬変しかないので、肝酵素は気にしないという考え方でよいのでしょうか。肝硬変は肝臓の炎症の成れの果てであり、「肝酵素が正常なのに8kgも体重が増加する腹水が生じる肝硬変」というのがあまりしっくりきませんでした。
よろしくお願いします。

回答2件

  • 「劇症肝炎では、肝臓が破壊し尽くされて肝酵素が上昇しないこともある」と新しいシリーズには記載されていました。
    今回の症例は劇症肝炎の診断基準を完全には満たしませんが、PT-INRに関しては満たしています。
    劇症肝炎に至るギリギリの状態で、すでに肝臓はかなり破壊されているため、肝酵素は上昇していない
    という状態もあり得るかと邪推しています。

  • 回答ありがとうございます。
    たしかにその話はありましたね。
    意識が清明で、アンモニアは正常、ただし2週間で8kgの腹水貯留、飲酒歴や肝炎ウイルスに関する記載は無し、なんとも微妙な劇症肝炎"一歩手前"という状況で「肝臓が破壊しつくされた」と考えるのは、どうしても違和感が残りますが、そう考えるしかないですね。
    ありがとうございました。

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  • 問題参照 111D52

    61歳の男性。腹部膨満感と体重増加とを主訴に来院した。2週間前から腹部の膨満感が出現し体重が8kg増加した。これまでに心疾患を指摘されたことはない。意識は清明。身長160cm、体重69kg。体温36.5℃。脈拍60/分、整。血圧124/62mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨隆し波動を認める。圧痛を認めない。下腿に中等度の浮腫を認める。尿所見:蛋白(−)、糖(−)、潜血(—)。血液所見:赤血球348万、Hb 11.1g/dL、Ht 34%、白血球3,500、血小板7.0万、PT-INR 2.0(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン2.7g/dL、総ビリルビン1.3mg/dL、直接ビリルビン0.6mg/dL、AST 31U/L、ALT 26U/L、γ-GTP 51U/L(基準8〜50)、アンモニア28μg/dL(基準18〜48)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.1mEq/L、Cl 101mEq/L。胸部エックス線写真と心電図とに異常を認めない。

    適切な治療はどれか。2つ選べ

    • a 塩分制限
    • b 蛋白制限
    • c 利尿薬内服
    • d ラクツロース内服
    • e 副腎皮質ステロイド内服
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