解決済 110I32 14.整形外科

腰部脊柱間狭窄症と会陰部の異常感覚に関して

いつもお世話になっております。dの選択肢の腰部脊柱管狭窄症で会陰部の異常感覚という選択肢は丸になっておりますが、115回国家試験のE-36では腰部の神経根の椎間板ヘルニアにて会陰部の異常感覚(仙髄支配)は見られないということになっています。110I-32にてdの選択肢が丸なのは、腰部脊柱狭窄症にて必ず会陰部の異常感覚は見られるわけではないが、馬尾症候群のような状態を来たした場合には症状として見られるという理解でよろしいでしょうか?

回答2件

  • 115E35の問題と仮定します。この問題では、椎体高位L4/5椎間板ヘルニアであり、障害されるのは主にL5神経ですので、会陰部を支配するS3-5神経は侵されないということで、会陰部の異常感覚は生じないと解釈して良いではないでしょうか。一般的に椎間板ヘルニアは神経根障害です。

    一方腰部脊柱管狭窄症は、神経根障害と馬尾障害のどちらも来たしうります。椎体高位L2で一般的に馬尾に移行しますから、その椎体高位以下の椎体の脊柱管内はL3(2)-5,S1-5の神経がゴッソリ束になっています。神経根障害(=神経が脊柱管内から出て行く部分、すなわち椎弓根付近で圧迫が起きた時)はその神経根に沿ったデルマの異常感覚が出現します。馬尾障害(=脊柱管内を走る神経の束ごと圧迫)であれば、もちろんS3-5の神経が含まれますから、会陰部の異常感覚は出現します。恐らく言葉で説明するよりも、病みえの絵の方が分かりやすいので、そちらを参照して下さい。

    出典:
    病みえ整形外科p.262
    http://igakukotohajime.com/2020/08/06/%E8%84%8A%E9%AB%84%E5%86%86%E9%8C%90%E4%B8%8A%E9%83%A8%E5%86%86%E9%8C%90%E9%A6%AC%E5%B0%BE/

  • ご丁寧な回答をいただきありがとうございます。病見えの図を参考に理解を深めたいと思います。

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