106A26

25歳の男性。ランニング中に自覚した右膝の痛みを主訴に来院した。右膝関節内側に腫脹を認める。右膝正面エックス線写真(A)と病変部の生検組織のH-E染色標本(B)とを別に示す。
治療として適切なのはどれか。
抗悪性腫瘍薬の投与
放射線治療
大腿切断術
病巣掻爬・骨移植術
病巣広範切除・人工関節置換術

解答: d

106A26の解説

エックス線写真で大腿骨内側の骨端部にsoap bubble appearanceを認め、H-E染色標本では単核と多核の細胞が混在している。年齢と合わせ、骨巨細胞腫が最も疑われる。
a 骨巨細胞腫は良性腫瘍である。
b 転移性の骨腫瘍や手術で取り切れない悪性腫瘍に行われる。
c 良性腫瘍なので切断という選択肢は基本的にありえない。
d 正しい。骨移植には自己移植や人工骨移植などがある。まれだが再発もありえる。
e 腫瘍が大きい場合はこの選択肢も十分ありえる。しかし、本症例の所見をみる限りでは広範な切除までは不要と考えられる。

正答率:70%

テーマ:骨巨細胞腫の治療

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