105G52

32歳の女性。月経の遅れ、下腹痛および性器出血を主訴に7月13日に来院した。月経周期は28日型で整。最終月経は6月5日から5日間。3日前に月経の遅れに気付き、市販の妊娠診断試薬で陽性であったという。内診で分泌物は褐色少量、子宮は前傾前屈で、ほぼ正常大で軟らかく触知する。両側付属器とDouglas窩とに異常を認めない。経腟超音波検査で子宮内に胎嚢を認めない。患者が持参した基礎体温表を別に示す。
適切な対応はどれか。2つ選べ
1週後の再受診
血中hCG値測定
Douglas窩穿刺
子宮内容除去術
腹腔鏡検査

解答: a,b

105G52の解説

月経の遅れ、下腹痛および性器出血がある32歳の女性である。月経周期は28日型で整と、最終月経にズレはなさそうである。最終月経は6月5日から5日間であり、持参した基礎体温表より現在妊娠5週相当であると推測できる。しかし、経腟超音波検査で子宮内に胎嚢を認めないことから、正常妊娠あるいは異所性妊娠を鑑別する必要がある。
a 正しい。正常妊娠であれば現時点で胎嚢を認めないのは正常であり、1週後の再受診にて胎嚢を確認していく。
b 正しい。経腟超音波検査で子宮内に胎嚢を認めないことから異所性妊娠の可能性もあり、血中hCG値測定は有用である。
c~e 正常妊娠の場合、子宮への侵襲的処置は禁忌であり、現時点で急がれる検査ではない。

正答率:78%

テーマ:異所性妊娠〈子宮外妊娠〉への対応

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