103I57

53歳の女性。のぼせ、著明な発汗および不眠を主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。52歳で閉経して以来、のぼせと著明な発汗とが出現し、1か月前からこの症状に加えて、イライラ、不眠および全身倦怠感が強くなり、仕事をするのも嫌になっている。近医を受診し、漢方薬や向精神薬を処方されたが改善していない。
ホルモン療法として適切なのはどれか。
GnRHアゴニスト投与
ゴナドトロピン投与
甲状腺ホルモン投与
副腎皮質ステロイド投与
エストロゲンとプロゲステロン投与

解答: e

103I57の解説

閉経後にのぼせと著明な発汗とが出現した中年女性である。イライラ、不眠および全身倦怠感が強くなり、仕事をするのも嫌になっていることから更年期障害が考えられる。漢方薬や向精神薬を処方されたが改善しないため、ホルモン療法を行っていく。
a・b 更年期ではエストロゲン低下によってGnRHおよびゴナドトロピン分泌は増加しており、追加投与は不要である。
c 甲状腺ホルモン投与は甲状腺機能低下症に対する治療であり、本例とは臨床像が異なる。
d 副腎皮質ステロイド投与が必要となる所見に乏しく、必要ない。
e 正しい。更年期障害に対するホルモン療法ではエストロゲンと、それに拮抗するプロゲステロンを投与する。

正答率:95%

テーマ:更年期障害の治療

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