102I41

27歳の女性。1回経妊、未経産。子宮頸癌検診での細胞診の結果がクラスIIIbのため来院した。特に症状はなく、既往歴にも特記すべきことはない。喫煙は15本/日を5年間。母が子宮頸癌で、58歳時に手術を受けている。内診所見では腟鏡診で異常なく、双合診で子宮は鶏卵大に触れ、両側付属器は触知しない。直腸診で両側の子宮傍組織に抵抗を触れない。コルポスコピー所見(A、B)を別に示す。
最も考えられる子宮頸部疾患はどれか。
頸管炎
浸潤癌
カンジダ症
上皮内腫瘍〈CIN〉
尖圭コンジローマ

解答: d

102I41の解説

子宮頸癌検診での細胞診の結果がクラスIIIbであった27歳の女性である。Aでは白斑を、Bでは白色上皮や赤色斑を認めることから、上皮内腫瘍〈CIN〉の診断となる。
a 頸管炎ではコルポスコピィにて特徴的な所見はなく、本例とは合致しない。
b 細胞診の結果がクラスIIIbであり、直腸診でも異常を認めないことから浸潤癌は否定的。
c カンジダ症では黄白色の酒粕様の帯下が増加し痒みを伴うため、本例とは臨床像が異なる。
d 正しい。上記の通り。
e 尖圭コンジローマでは外陰部に鶏冠状の病変を認めるはずであり、本例とは臨床像も異なる。

正答率:79%

テーマ:子宮頸部上皮内腫瘍〈CIN〉の診断

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