101G56

78歳の男性。高熱を主訴に来院した。正月明けから鼻汁と咽頭痛とが出現し、3日後の今朝から悪寒・戦慄と39℃台の発熱、頭痛、全身倦怠感および筋肉痛を訴え、食事が摂取できなくなった。介護老人福祉施設に入所中であり、同様の症状を呈する者が周囲にいる。意識は清明。疲弊顔貌を呈している。脈拍92/分、整。血圧128/84mmHg。呼吸音に異常はない。鼻腔粘膜病原微生物抗原検査を行った。
この患者への対応として適切なのはどれか。
抗菌薬投与
ワクチン接種
オセルタミビル投与
アセチルサリチル酸投与
ガンシクロビル点滴静注

解答: c

101G56の解説

78歳男性が高熱を主訴に来院した。発熱メインの症状に加え、同様の症状を呈する者が周囲にいることからインフルエンザを疑う。
a インフルエンザはウイルスであり抗菌薬は無効である。
b ワクチン接種は予防的処置であり、今更摂取しても遅い。
c 正しい。高齢者は重症化し死に至る可能性があるので48時間以内にオセルタミビルを投与する。
d 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉であり、解熱鎮痛作用はあるも、根本治療とならない。なお小児ではReye症候群のリスクとなるため、インフルエンザにNSAIDsは控えるべき。
e サイトメガロウイルスの治療である。

正答率:89%

テーマ:インフルエンザ患者への対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし