解決済 107D6 10.神経

Wallenberg症候群について

Wallenberg症候群について質問させていただきます。
Wallenberg症候群では"患側の顔面の温痛覚障害が生じる"ということですが、顔面の温痛覚を伝える線維は、同側を下行した後に交叉して対側を再度上行するのであれば、患側の障害部位を通ることになるため、健側の顔面の温痛覚も障害されるように思います。
なぜ患側のみなのでしょうか?
ご教授のほどよろしくお願いします。

回答2件

  • こんにちは.コメント失礼いたします.

    まず,Wallenberg症候群では顔面の温痛覚を司る三叉神経脊髄路核(患側)が障害されます.
    †延髄外側症候群 Wikipedia
    https://ja.wikipedia.org/wiki/延髄外側症候群#/media/ファイル:Wallenberg_syndrome-ja.svg

    さて,顔面の温痛覚は三叉神経脊髄路で伝達されますが,三叉神経脊髄路核まで至ると延髄から一旦下行し脊髄C2まで伸び,そのレベル(C2)で交叉した後に上行するそうです.

    上記より,三叉神経脊髄路核は交叉し対側へ入る前の経路ですので,Wallenberg症候群では同側の温痛覚障害を呈することとなります.

    以上,わかりにくいところもあるかと思いますが,お役に立ちますと幸いです.

  • 追記するとすれば質問者様は顔面両方ともやられるのではないか、と考えておられるようなので、おそらく健側の三叉神経が下降し、交差し、上行←ここで途中障害されるのではないか、という疑問の可能性もあります。
    これは三叉神経脊髄路において、下降し交差して上行する神経は普通の脊髄視床路(温痛覚)より内側を走行するという事実によるものです。三叉神経の第2経路と呼ばれるようですが、この具合でワレンベルグの障害の出方にもバリエーションがあるようです。
    国家試験的にはいらない、、、のかもしれませんが面白い疑問でしたので調べてみました。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 問題参照 107D6

    延髄組織の髄鞘染色(Klüver-Barrera染色)標本を別に示す。
    この病変による症状として考えられるのはどれか。
    • a 片麻痺
    • b 瞳孔散大
    • c 嚥下障害
    • d 深部感覚障害
    • e 起立性低血圧
  • 関連トピック