解決済 108A17 01.腎

多発性嚢胞腎の主座

解説でADPKDの主座は「間質」と書かれていますが、https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/102/5/102_1159/_pdfを読むと、「尿細管が拡張」することが原因のように書かれているので、「腎髄質」に主座があると考えますが、いかがでしょうか。

もちろん本問のネフローゼの原因になりえないことには変わりませんが。

回答3件

  • 尿細管は間質内を走行しています。
    だからこそ、尿細管壊死と間質性腎炎は表裏一体の病態である、と『あたらしい内科外科①・腎』の講義でもお伝えしていたかと思います。

    また大変失礼ながら、もしかしたらですが、質問の内容からは髄質と皮質の理解が怪しいかもしれませんので、
    http://plaza.umin.ac.jp/~histsite/jinkouzou.pdf
    ↑を読んでおかれるとよいでしょう。

    • お忙しい中、コメントありがとうございます。『あたらしい内科外科①・腎』5.5を参照すると、尿細管も間質の一部であることが理解できました。

      それでは、まとめると皮質・髄質合わせて、糸球体以外の組織は、「間質」と考えてよろしいのでしょうか。

  • 皮質の対義語が髄質、実質の対義語が間質です。両者はみている視点が異なります。
    尿細管は実質に分類され、間質の中を走行しています。ですので↑の発言では「尿細管は間質内を走行しています」とお書きしました。

    尿細管は髄質にも皮質にも存在します。下記資料の最初のページのイラストをみるとよいでしょう。
    https://www.jmedj.co.jp/files/item/books%20PDF/978-4-7849-3222-1.pdf

    ゆえに一番最初のコメントで貴殿が仰せのように
    >「尿細管が拡張」することが原因のように書かれているので、「腎髄質」に主座があると考えます
    ↑という発言は正しいです。

    しかし、尿細管に障害がみられたら、ほぼ確実に間質への影響が出てくるわけで、β2ミクログロブリンなど検査所見などの兼ね合いから、私の↑の発言でお伝えしたように尿細管の病態は間質障害とセットで考えたほうが見通しがよいのです。ゆえに、『あたらしい内科外科①腎』でも「尿細管・間質」というチャプターで一括りにしています。

    できる限り噛み砕いて説明しましたが、うまく伝わりましたでしょうか?
    おそらくは解説が「間質が病変の主座」と言い切りになっていたのが気になったものと思われますので、「尿細管・間質が病変の主座」と変更しておきました。

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  • 問題参照 108A17

    ネフローゼ症候群をきたしやすいのはどれか。2つ選べ
    • a アミロイド腎症
    • b 腎硬化症
    • c 多発性嚢胞腎
    • d 膜性腎症
    • e 慢性腎盂腎炎
  • 関連トピック

    なし