解決済 103E50 24.公衆衛生

研究デザインについて

[103E50] の問題ですが、何と何を比較する、どのような研究がなされたのでしょうか。石綿暴露がされているかいないか、 のみならず、工場からの距離毎の比較もされているため、よくわかりません。研究を3回したのでしょうか。コホート研究であると解説されていますが、過去の死亡した症例を調べる、症例対照研究のような気がしてしまいます。判断された根拠と共に、教えて頂けますと幸いです。宜しくお願い致します。

回答2件

  • 回答させて頂きます。
    コホート研究は前向き研究で、症例対照研究は後向き研究です。

    今回、全国の一般男性住民と比較した相対危険度が算出されていることを考えれば、研究は前向き研究だったと考えることが出来ます。もし後向き研究であった場合は相対危険度の代わりにオッズ比を用いることになります。

    また、死亡率が計算できていることを考えてもコホート研究であることが分かります。後向き研究では、研究の時点でその地域に残っている患者しか研究できませんし、その残っていた患者に中皮腫があったとしても、曝露は別の場所で、あとから転居してきた可能性もあります。それらをヒアリング出来たとしても、あくまで記憶によるものであり信頼性は低いです。従って死亡率を計算することは出来ないと思います。死亡率を計算するためには、曝露時点の全居住者数と、観察時点の中皮腫による死亡者数が必要となるためです。

    以上2点から本研究はコホート研究であると考えるのが妥当かと思われます。過去の曝露時点から研究を開始しており、数十年にわたって対象者を追跡した結果が本文なのだと考えられます。研究を3回行った、というよりは、研究は長年続けており、居住区域ごとに予め分けた患者を追跡しているということです。

    拙い説明で大変恐縮でございますが以上回答とさせて頂きます。

  • 症例対象研究は母集団を自由に選べる性質から、そこから求められる「率」は信頼できるデータではないため症例対象ではないと考えます。
    某大手過去問サイトでコホート研究でもないと書いてあったため混乱してしまいますが、100G16のような表を作ったと理解して今のところはしっくり来ています。
    もし違う点があればご指摘いただけると幸いです。

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  • 問題参照 103E50

    石綿を使用していた工場の周辺住民における中皮腫死亡率の調査を行った。死亡率は、全国の一般男性住民と比較して、半径300m未満の男性居住者で14倍、300~600mで6倍、600~900mで2倍であった。
    正しいのはどれか。2つ選べ
    • a 石綿曝露に関する症例対照研究である。
    • b 石綿曝露による中皮腫の標準化死亡比が算出できる。
    • c 石綿曝露による中皮腫死亡のオッズ比は7である。
    • d 石綿曝露による中皮腫死亡の寄与危険度は12である。
    • e 石綿曝露と中皮腫死亡率との間には量-反応関係が推察される。
  • 関連トピック

    なし