解決済 108I71 04.免疫

抗TNF-α抗体製剤とMTXに関して

解説文にて「抗TNF-α抗体製剤はRAに有効であるが、通常はメトトレキサートと併用する。」とありますが、(出題当時と現在は違うところはあるかもしれませんが)最初から両者を併用なのでしょうか?
リウマトレックスやMTXなどの従来型の薬から開始してその次に生物学的製剤などと段階をふんで行くと考えました。

回答2件

  • おそらくは日本語の解釈の問題かと思います。
     
    仰せのように、「リウマトレックスやMTXなどの従来型の薬から開始してその次に生物学的製剤などと段階をふんで行く」ということはつまり、抗TNF-α抗体製剤を使うタイミングで既にMTXを利用しているわけであり、腎障害が出現している以上、このままMTXを使用し続けるのは憚られます。

    115F49でも、メトトレキサートの効果不十分な関節リウマチへの治療方針として生物学的製剤を選ばせていましたね。こちらも再度確認して下さい。

    • ご回答ありがとうございました。

      この問題を自身で解く際は、関係のなさそうなa、bを切った後、腎機能からNSAIDsを切り、残ったc、dのなかから、治療を段階的に踏んで行くなら、いきなりバイオにはいかず、まずステロイド、MTX、そしてバイオとの併用(そしてバイオ増量の場合はMTXオフ)、と考え、本症例のこの段階でバイオはないかな?と考えました。

      仰る通りで腎機能低下が起きている現状でMTXの継続は怖いですね。(NSAIDsとMTXの併用でMTXの排泄遅延もあるので、積極的に使うこともなさそうですが。)
      いすれにせよ、多くのことを考えながら選択肢を吟味していきたいと思います。

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  • 問題参照 108I71

    42歳の女性。発熱と乏尿とを主訴に来院した。半年前から右示指と中指の中手指節関節、左示指の近位指節間関節および左環指の中手指節関節に腫脹と疼痛とを自覚していた。1か月前からは両側手関節にも腫脹と疼痛とを自覚した。2週前に受診し非ステロイド性抗炎症薬が処方され著効したが、3日前から発熱と乏尿とが出現した。意識は清明。体温38.0℃。脈拍84/分、整。血圧144/88mmHg。呼吸数18/分。2週前と比べ5kgの体重増加を認める。両側の下腿に浮腫を認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血1+、沈渣に白血球円柱1~4/1視野。血液所見:赤血球408万、Hb 10.9g/dL、Ht 32%、白血球12,300(桿状核好中球6%、分葉核好中球63%、好酸球4%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球20%)、血小板38万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.0g/dL、尿素窒素86mg/dL、クレアチニン6.6mg/dL、尿酸10.2mg/dL、Na 132mEq/L、K 5.2mEq/L、Cl 104mEq/L。免疫血清学所見:CRP 10mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉80IU/mL(基準20未満)、抗CCP抗体245U/mL(基準4.5未満)。手の単純エックス線撮影で関節にびらんを認めた。入院後、非ステロイド性抗炎症薬を中止したところ解熱した。入院6日目にクレアチニンは3.0mg/dLに低下したが関節痛は悪化した。
    現時点での治療薬として最も適切なのはどれか。
    • a 抗菌薬
    • b オピオイド
    • c 副腎皮質ステロイド
    • d 抗TNF-α抗体製剤
    • e 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉
  • 関連トピック

    なし