解決済 108B49 02.内分泌代謝

尿崩症の鑑別

解答では水制限試験が正解となっていますが、問題文の「夜間も頻尿」というところから心因性尿崩症は否定的だと思います。
心因性以外の尿崩症に対して水制限は行ってもいいのでしょうか。Naの値によっては気にしなくてもいいのですか。

回答1件

  • 回答失礼いたします。

    この問題は尿量が多く尿比重が下限すれすれであるため尿崩症が鑑別に上がると思います。
    質問者様のおっしゃる通り夜間頻尿も認めるため心因性多尿は否定的ですので、その観点からも
    尿崩症を疑い、検査をしていくことになります。
    尿崩症ではADHが出ない、もしくは効かないため、水制限試験に対しても反応がなく
    薄い尿が出続けることが診断に大きく役立ちます。
    下記サイトによると、水制限試験では重篤な脱水の危険性があるため絶えず監視下に行うとあります。
    本患者の場合、電解質を見ても、病的なほどの濃縮所見は見られないため、
    水制限試験を行うハードルはそこまで高くないのかなと感じました。

    お役に立てれば幸いです。

    https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB/10-%E5%86%85%E5%88%86%E6%B3%8C%E7%96%BE%E6%82%A3%E3%81%A8%E4%BB%A3%E8%AC%9D%E6%80%A7%E7%96%BE%E6%82%A3/%E4%B8%8B%E5%9E%82%E4%BD%93%E7%96%BE%E6%82%A3/%E4%B8%AD%E6%9E%A2%E6%80%A7%E5%B0%BF%E5%B4%A9%E7%97%87

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  • 問題参照 108B49

    25歳の男性。尿量増加を主訴に来院した。1か月前から排尿回数と尿量との増加に気付いていた。口渇があり飲水量は多く夜間も頻尿であるという。常用薬はない。身長168cm、体重58kg。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧110/68mmHg。眼瞼結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に浮腫を認めない。1日尿量3,500ml。尿所見:比重1.004、蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、ケトン体(-)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球468万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球8,300、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン3.9g/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、尿酸6.9mg/dL、血糖98mg/dL、HbA1c 5.8%(基準4.6~6.2)、総コレステロール180mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 108mEq/L、Ca 9.2mg/dL、P 3.4mg/dL。CRP 0.1mg/dL。
    診断のために必要な検査はどれか。2つ選べ
    • a 頭部MRI
    • b 水制限試験
    • c 排尿時膀胱尿道造影
    • d 腎血流シンチグラフィ
    • e アンモニウム負荷試験
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