解決済 110I54 06.呼吸器

肺炎のエンピリック治療について

本症例ではまずニューキノロン系が用いられております。
非定型肺炎のエンピリック治療ではニューキノロンも選択肢となるようですが、
本症例でニューキノロンが投与されているのはそのような目的でしょうか。
それとも特定の疾患を想定したうえで投与されたと考えるべきでしょうか?
ご回答よろしくお願いいたします。

回答2件

  • 全肺野に肺炎像があったとのことで、非定型肺炎をカバーしたかったのでしょう。
    ただ、日本で高齢者にキノロン単剤で治療するのはもう古いですね。
    結核の潜在感染が多く、単剤での治療は耐性菌を生んでしまいます。
    出来るだけ、マクロライド、テトラサイクリン系を用いるようにしましょう。
    キノロンを使うのは緑膿菌の内服治療の時と考えてください。

  • QQqqqq様、
    ご回答ありがとうございます。
    非定型肺炎を想定されていたとのこと、大変勉強になりました。
    加えて、結核の潜在感染に関してもご教授ありがとうございます。

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  • 問題参照 110I54

    65歳の女性。繰り返す発熱、咳嗽および呼吸困難のため入院中である。10日前に発熱、咳嗽および呼吸困難のため来院した。胸部エックス線写真で全肺野に陰影が認められたため、ニューキノロン系薬を処方された。治療開始後1週間経過したが症状が増悪したため入院となった。入院後、血液培養や喀痰培養から原因菌は検出されなかった。ペニシリン系抗菌薬を投与され、5日後には症状および胸部エックス線写真の所見が改善したため退院となった。しかし、帰宅した翌日に発熱、咳嗽および呼吸困難が再発し、再度入院となった。喫煙歴はない。再入院時、意識は清明。身長153cm、体重53kg。体温38.0℃。脈拍84/分、整。血圧120/70mmHg。呼吸数28/分。SpO2 88%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は背部にfine cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球486万、Hb 13.9g/dL、Ht 41%、白血球9,800(桿状核好中球9%、分葉核好中球53%、好酸球1%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球31%)、血小板26万。血液生化学所見:LD 280U/L(基準176〜353)、尿素窒素9.6mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL。CRP 4.5mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.48、PaCO2 35Torr、PaO2 60Torr、HCO3- 25mEq/L。再入院時の胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B)とを別に示す。
    可能性の高い疾患はどれか。
    • a 過敏性肺炎
    • b 薬剤性肺炎
    • c 肺炎球菌肺炎
    • d 特発性間質性肺炎
    • e マイコプラズマ肺炎
  • 関連トピック

    なし