解決済 109D38 04.免疫

高血圧を呈するANCA関連血管炎患者に対するステロイドパルス

お世話になっております。
109D38の解答はステロイドパルスとなっていますが、この症例では血圧が150/76mmHgと高くなっており、ステロイドパルスによって病態が悪化するのではないかと考えました。
この問題では「直ちに行うべき治療」を問われているのに対して、降圧薬よりもステロイドパルスが優先されたのはなぜでしょうか。

回答1件

  • ①急速進行性糸球体腎炎は文字通り急速に腎機能が低下するので直ちに腎炎を治療する必要があるから
    ②70歳で150/76という血圧が直ちに治療しなければならないほど高くはないから
    の2点からステロイドパルスを選ぶことになると思います。
    おっしゃるようにステロイドパルスで血圧は高くなるので降圧薬なり併用するとは思いますがあくまで治療のメインはステロイドパルスです。

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  • 問題参照 109D38

    70歳の男性。腎機能悪化を指摘されたため来院した。2か月前から発熱、咳嗽および全身倦怠感が出現し次第に体重が減少してきた。心配になり自宅近くの診療所を受診し、血清クレアチニンの上昇が認められたため紹介されて受診した。喫煙は20本/日を50年間。飲酒は日本酒1合/日を50年間。意識は清明。身長153cm、体重48kg。体温37.2℃。脈拍76/分、整。血圧150/76mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は貧血様である。心音に異常を認めない。両側の背下部でfine cracklesを聴取する。顔面と下腿とに浮腫を認める。尿所見:蛋白1+、蛋白定量0.87g/日、糖(−)、潜血3+、沈渣に赤血球 多数/1視野、白血球1〜5/1視野。血液所見:赤血球352万、Hb 10.2g/dL、Ht 32%、白血球10,700(桿状核好中球2%、分葉核好中球87%、好酸球1%、単球1%、リンパ球9%)、血小板36万。血液生化学所見:総蛋白6.3g/dL、アルブミン3.1g/dL、尿素窒素34mg/dL、クレアチニン2.5mg/dL、尿酸7.6mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 106mEq/L。免疫血清学所見:CRP 4.5mg/dL、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、MPO-ANCA 160EU/mL(基準20未満)、抗核抗体陰性。腎生検のPAS染色標本を別に示す。蛍光抗体法で糸球体に免疫グロブリンの沈着を認めない。
    直ちに行うべき治療はどれか。
    • a 血液透析
    • b 赤血球輸血
    • c 副腎皮質ステロイドのパルス療法
    • d 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉投与
    • e アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬投与
  • 関連トピック

    なし