腎性尿崩症によると低カリウム血症の関係

頻出問題なので選択肢の症候の機序を理解しておきたいのですが、低カリウム血症が多尿をきたす理由を調べると、腎性尿崩症(バソプレシン受容体の機能不全)や尿濃縮機能の障害とは書かれている資料はあるのですが、詳しい機序についてははっきりしません。どなたか知っている方がいらっしゃれば教えて頂きたいです。また、このときアルドステロンの作用は代償性に働くものなのでしょうか。こちらも教えて頂けると幸いです。

回答2件

  • 低カリウム血症による腎性尿崩症の機序は高カルシウムが原因の腎性尿崩症に比べてはっきりしていないようですが、一つの説として以下のようなものがあるようです。まず低カリウム血症によりカリウムを補充するために細胞内からカリウムを血中に放出します。血中に放出したカリウムの電荷を合わせるために今度は水素イオンを細胞内に取り込みます。そのことが細胞内のアシドーシスにつながり、細胞が障害されるようです。細胞障害があればアクアポリンの発現の低下は考えられなくもないだろうと思いました。また実際低カリウムで腎嚢胞や間質の線維化が見られるのはこのことも関与していると考えられているようです。

    また上記のような水素イオンとカリウムの細胞のやり取りは、低カリウム血症でのアルカローシスの説明にもなります!

    最後にアルドステロンは血圧の管理をしているイメージなのでナトリウムの変動ならまだしも、カリウムの変動に依存するかは怪しいですね、、、笑

    • 解説ありがとうございます!とても分かりやすいです。そして腎の繊維化にも関与している可能性もあるんですね、なるほど…。また、アルドステロン作用の本来の目的は血圧調節であり、カリウム排泄はそれほどというのを思い出すきっかけにもなりました。ありがとうございました!

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  • 問題参照 111F15

    乏尿をきたすのはどれか。

    • a 糖尿病
    • b SIADH
    • c 急性腎不全
    • d 低カリウム血症
    • e 高カルシウム血症
  • 関連トピック

    なし