111I77

36歳の男性。右眼の充血と視力低下とを主訴に来院した。3年前から時々難治性の口内炎が出現していた。1年前からしばしば右眼の霧視が出現するようになったが2週間程度で回復するため気にしていなかった。3日前から霧視に加えて視力低下が出現したため受診した。視力は右0.1(0.2×−2.5D)、左0.1(1.0×−2.0D)。右眼の前眼部写真(A)、眼底写真(B)及び蛍光眼底造影写真(C)を別に示す。

診断に有用な検査はどれか。2つ選べ

聴力検査
針反応試験
硝子体生検
ツベルクリン反応
組織適合抗原〈HLA〉検査

解答: b,e

111I77の解説

30代男性の充血と視力低下。口内炎やAの前房蓄膿、Bの眼底出血、Cの血管炎所見よりBehçet病を考える。
a Behçet病と同じくブドウ膜炎に分類される原田病では内耳障害により感音難聴をみることがある。
b 正しい。Behçet病の好中球遊走をみる検査である。
c 硝子体内の病変に考慮される手技であり、ブドウ膜炎には不適。
d Behçet病と同じくブドウ膜炎に分類されるサルコイドーシスではツベルクリン反応が陰転化することがある。
e 正しい。Behçet病ではHLA-B51が陽性となる。

正答率:93%

テーマ:Behcet病の診断に有用な検査

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