110G46

10歳の女児。低身長を主訴に母親とともに来院した。9歳時に学校の健康診断で低身長(−2.0SD)を指摘され、10歳時の健診で身長の伸びが乏しいため受診した。身長122cm(−2.2SD)、体重26kg。翼状頸を認めない。胸郭に変形を認めない。血液生化学所見:TSH 3.09μU/mL(基準0.2〜4.0)、FT4 1.25ng/dL(基準0.8〜2.2)、ソマトメジンC 35ng/mL(基準155〜588)。骨年齢は8歳相当である。頭部MRIで異常を認めない。
最も考えられるのはどれか。
成長ホルモン分泌不全性低身長
甲状腺機能低下症
Turner症候群
思春期遅発症
脳腫瘍

解答: a

110G46の解説

9歳時に低身長を指摘されているため、内分泌性の低身長を疑う。原因として甲状腺機能低下症も鑑別には挙がるが、TSHとFT4とは基準値内であり、否定される。ソマトメジンCが低値であるため、成長ホルモン分泌不全性低身長症を考える。骨年齢の遅延も矛盾しない。
a 正しい。上記の通り。
b 上記の通り、ホルモン値より否定される。
c 「翼状頸を認めない」「胸郭に変形を認めない(→楯状胸を否定している)」といった記載より否定的。
d 乳房や陰毛等に関する情報が記載されておらず、積極的に考えるものではない。
e 頭部MRIで異常を認めておらず、否定的。

正答率:95%

テーマ:成長ホルモン分泌不全性低身長の診断

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