110F17

38歳の男性。全身の筋肉痛と倦怠感とを主訴に来院した。生来健康だったが、半年ほど前に脂質異常症であることが判明し、自宅近くの診療所で内服治療を行っていた。3か月前から治験に参加し、治験担当医でもあるかかりつけ医から治験薬を投与されていた。3日前から全身に軽度の筋肉痛があり倦怠感が出てきたため、夕食後に総合病院の救急外来を受診した。血液生化学所見:CK 400U/L(基準30〜140)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL。治験担当医に連絡をしようとしているときに、患者から「今日の夕食後の治験薬をまだ飲んでいないがどうすれば良いか」と質問された。
救急外来の医師の対応として適切なのはどれか。
「内服を寝る前に変更してください」
「いつもの時間で内服してください」
「鎮痛薬と一緒に内服してください」
「明日の朝食後から内服してください」
「担当医と連絡がとれるまで内服しないでください」

解答: e

110F17の解説

治験担当医でもあるかかりつけ医と連絡がとれていない状況で、治験薬をどうするか尋ねられた際の対応を問われている。脂質異常症の服薬中に筋肉痛がみられており、CKも上昇している。横紋筋融解症が考えやすい。
a〜d 担当医ではないため、勝手にこのような指示をするのは好ましくない。
e 正しい。治験薬が横紋筋融解症の原因となっている可能性が高く、現時点では内服を控えさせるのが賢明。

正答率:96%

テーマ:治験薬の副作用疑いの患者への対応

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