109C23

1歳の女児。夕方にイチゴジャム様の便を認めたため母親に連れられて来院した。今朝から嘔吐を数回認め、間欠的に機嫌が悪かった。身長75cm、体重8.8kg。体温37.0℃。脈拍108/分、整。
SpO2 96%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟であるが、臍部右横に5cm大の軟らかい腫瘤を触知する。腹部超音波像を別に示す。
患者の家族への説明として正しいのはどれか。
「抗菌薬を処方します」
「鎮痛薬をお尻に入れます」
「制吐薬をお尻に入れます」
「すぐに開腹手術が必要です」
「圧をかけた浣腸による整復が必要です」

解答: e

109C23の解説

1歳児のイチゴジャム様の便であり、腸重積を即座に思い浮かべたい。腸管閉塞による嘔吐や、間欠的に機嫌が悪いことも合致する。超音波検査でtarget signを認めており、腸重積の診断となる。
a 細菌感染ではない。
b・c 対症療法にすぎない。
d eが効果のない場合や絞扼性イレウスを呈している場合に考慮する。
e 正しい。高圧浣腸や注腸造影による整復を試みる。

正答率:92%

テーマ:腸重積への対応

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