107D43

11か月の乳児。陰嚢内に左精巣を触れないことを主訴に母親に伴われて来院した。1か月健康診査で陰嚢内に左精巣が触れないことを指摘された。身長70cm、体重7.5kg。右精巣は陰嚢内に認め、左鼠径管内に可動性のある小指頭大の柔らかい腫瘤を認める。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。
この疾患について母親へ説明する内容として適切でないのはどれか。
片側性のことが多い。
精子形成障害をきたす。
悪性化する可能性が高い。
精巣の発育障害をきたす。
小学生になってから手術を行う。

解答: e

107D43の解説

陰嚢内に左精巣を触れておらず、かつ左鼠径管内に精巣と思われる構造が指摘されている。停留精巣が考えやすい。
a 片側症例が多い。
b 体内の高温に精巣が長期間さらされることで造精機能が低下することが多い。
c 精巣腫瘍をきたすリスクが高まる。
d 整復後も健側と比べ、発育不良となる。
e 誤り。1歳までは経過観察とし、自然修復されない場合には手術を行う。

正答率:88%

テーマ:停留精巣について母親への説明

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