107E41

30歳の初妊婦。妊娠28週5日。腹部膨満感を主訴に来院した。妊娠10週時に自宅近くの診療所を受診し分娩予定日を決定されたが、それ以降は仕事が忙しく妊婦健康診査を受けていなかった。3週前から腹部膨満感を自覚していたという。身長157cm、体重60.5kg(非妊時45.5kg)。内診で子宮口は閉鎖しており、帯下に異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖2+、ケトン体(-)。随時血糖110mg/dL。胎児心拍数陣痛図で子宮収縮はなく、胎児心拍パターンに異常を認めない。腹部超音波検査で羊水指数は28cm、胎児推定体重は1,800gで胎児構造異常を認めない。経腟超音波検査で子宮頸管長は40mmである。
治療方針の決定に有用な検査はどれか。
腹部MRI
心エコー検査
腟分泌物培養
経口グルコース負荷試験
コントラクションストレステスト

解答: d

107E41の解説

妊娠28週の妊婦。尿糖2+より妊娠糖尿病〈GDM〉の可能性が高い。これによる児の尿量増加で羊水量の上昇(羊水指数>24cm)がみられている。
a 児の奇形などをみるために施行することはある。
b 母体の心疾患を疑う記載はみられない。
c 頸管感染を疑う場合に行う。
d 正しい。GDMの診断に有用である。
e 胎児心拍陣痛図で児の心拍に異常を認めておらず、不要である。

正答率:68%

テーマ:妊娠糖尿病〈GDM〉の治療方針決定に有用な検査

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