106H21

18歳の女子。月経時の下腹部痛を主訴に来院した。15歳ころから月経時の下腹部痛を自覚するようになった。下腹部痛は月経開始日から始まり、軽い頭痛と悪心とを伴う。今回は特に症状が強かったため、月経3日目に受診した。初経は13歳。月経周期は28日型、整。経血量は正常範囲内である。体温36.0℃。脈拍84/分、整。血圧112/72mmHg。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好である。卵巣を触知しない。血液所見:赤血球380万、Hb 11.8g/dL、Ht 36%、白血球7,800、血小板18万。CRP 0.7mg/dL。
診断として最も考えられるのはどれか。
卵巣出血
子宮頸管炎
子宮内膜炎
子宮留膿症
月経困難症

解答: e

106H21の解説

月経時の下腹部痛をみとめる18歳の女子である。全身状態は良好であり、月経経過も正常である。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好であり、卵巣を触知しないことから月経困難症の診断となる
a 貧血などもなく経過も長いため、出血は否定的。
b~d 炎症症状もなく、内診所見で子宮に異常を認めないため、子宮病変は考えにくい。
e 正しい。上記の通り。

正答率:96%

テーマ:月経困難症の診断

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