106C16

24歳の女性。発熱を主訴に来院した。3日前から発熱しており、最高は39.5℃であった。排尿回数が多くなったことを自覚しており、本日から排尿時痛を伴っているという。頭痛はなく、上気道炎症状は伴っていない。既往歴に特記すべきことはない。
確認すべき身体診察所見はどれか。
上眼瞼の黄色腫
鼻中隔粘膜の発赤
胸部肋軟骨部の圧痛
肋骨脊柱角の叩打痛
前脛骨部の浮腫

解答: d

106C16の解説

若年女性の頻尿と排尿時痛、尿混濁ではまず膀胱炎疑うが、本症例では発熱がみられる。膀胱炎は発熱を伴わないことで有名であり、発熱がある場合は腎盂腎炎を疑わねばならない。
a 脂質異常症の患者で認められる。
b 急性鼻炎で認められる。アレルギー性鼻炎では粘膜は蒼白となるため違いに注意。
c 肋軟骨炎で認められる。
d 正しい。腎盂腎炎を疑い施行する必要がある。腎盂腎炎や尿路結石症で陽性となる。
e 下腿浮腫を認めた場合、pitting edemaとnon-pitting edemaの鑑別に前脛骨部はよく使われる部位である。浮腫の記載はなく、また問題文からも浮腫が生じる状態ではないと考えられる。

正答率:98%

テーマ:急性腎盂腎炎で確認すべき身体診察所見

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