106C22

45歳の女性。職場の健康診断で胸部エックス線写真の異常陰影を指摘され、精査のために入院した。入院当日に、個室となっている面談室において、担当の研修医が病歴聴取を行うこととなった。その際の会話を示す。
研修医「これまでに大きなご病気をされたことがありますか」
患 者「特にありません」
研修医「それでは、ご家族の健康状態はいかがですか」
患 者「母は元気ですが、父は…父は、胃癌で2か月前に亡くなって…」
研修医「わかりました。それでは、ご兄弟についてはいかがですか」
患 者「…はい。健在です。病気のことは特に聞いていません」
会話の間、この研修医は緊張気味で、メモを注視しており、早口で話した。
研修医の言動で問題があるのはどれか。
専門用語を使っている。
質問が順序立っていない。
評価的態度をとっている。
患者の感情面に対応していない。
患者のプライバシーを守っていない。

解答: d

106C22の解説

a 特に専門用語は見当たらない。
b 既往歴→家族歴の順に聴取しており、順序だっている。
c 「それは良いことです」「それはいけませんね」といった評価をしている発言は見当たらない。
d 正しい。「父は…父は、胃癌で2か月前に亡くなって…」と感情が込み上げてきた患者の発言を遮るかのように次の質問へと移ってしまっている。「それは大変でしたね」などと共感的態度を組み込みたいところだ。
e 「個室となっている面談室において」とあり、プライバシーへの配慮は問題ない。

正答率:92%

テーマ:研修医の言動の問題

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