105G60

分娩第1期は合計で30時間。分娩第2期開始時から、胎児心拍数陣痛図で軽度変動一過性徐脈が頻発した。2時間後には高度変動一過性徐脈に移行し、基線細変動の減少も認めた。このころ自然破水となり、流出した羊水には高度の混濁が認められた。この時点で児頭の下降度はSP+3cm。直ちに吸引分娩を施行し、3,300gの児を娩出した。
出生直後の新生児の異常として注意すべきなのはどれか。2つ選べ
壊死性腸炎
新生児黄疸
帽状腱膜下血腫
胎便吸引症候群
呼吸窮迫症候群〈RDS〉

解答: c,d

105G60の解説

分娩第1期は合計で30時間と遅延している。胎児心拍数陣痛図で軽度変動一過性徐脈が頻発し、高度変動一過性徐脈に移行し基線細変動の減少も認め胎児機能不全(NRFS)の状態である。
a・e 早産児に合併しやすく、妊娠41週である本例では考えにくい。
b 帽状腱膜下血腫による高ビリルビン血症には注意すべきであるが、「注意すべき異常の中で注意すること」であり正解は譲られる。
c 正しい。吸引分娩を施行しており、帽状腱膜下血腫の発症に注意すべきである。
d 正しい。流出した羊水に高度混濁を認めるため、胎便吸引症候群を引き起こす可能性がある。

正答率:82%

テーマ:【長文2/3】分娩後新生児合併症

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