105A57

60歳の女性。右耳の耳鳴と難聴とを主訴に来院した。最近、電話の受話器を左手に持ち左耳で聞くことが多くなった。頭部MRIを別に示す。
この患者にみられるのはどれか。3つ選べ
歩行時によろめく。
右側の同名半盲を訴える。
右側の嗅覚が低下している。
右側の顔面神経麻痺がみられる。
右側を注視すると大きな振幅の眼振がみられる。

解答: a,d,e

105A57の解説

高齢女性の右耳の耳鳴と難聴。頭部MRIでは右の小脳橋角部に腫瘍がみられ、聴神経腫瘍が考えやすい。
a 正しい。前庭小脳の障害により、ふらつきが出現する。
b 同名半盲は視索や後頭葉といった視路の障害で出現する。
c 嗅神経は橋レベルを走行しない。
d 正しい。橋から出る脳神経である顔面神経が障害される。
e 正しい。Bruns眼振と呼ばれ、小脳橋角部腫瘍でみられることが知られている。

正答率:79%

テーマ:聴神経鞘腫の症候

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