105F25

46歳の男性。咳と痰とを主訴に来院した。3か月前から倦怠感と食思不振を自覚し、体重が減少してきた。最近、痰の量が増加し、時々、血液が混じるようになった。アルコール依存症で入院歴がある。意識は清明。呼吸数24/分。血圧118/82mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。著しいるいそうを認める。マスクの種類と装着方法(①~⑤)を別に示す。
医師が患者の診察を進める際のマスクとその装着方法として適切なのはどれか。

解答: a

105F25の解説

アルコール依存症の既往がある46歳男性が咳と痰とを主訴に来院した。SpO2の低下を認めることから呼吸器感染症を考える。診察を進める際には感染を予防するためマスクの装着が大切である。血痰を認めていることから結核感染も想定し、飛沫だけでなく空気感染まで予防する。
a 正しい。空気感染の予防のためN95マスクをピッタリと密着させるように装着する。
b 鼻孔がマスクの外に見えており、直接空気を吸い込んでしまう。空気感染はおろか飛沫感染すら予防できない。
c ノーズピースを鼻の形に合わせており、プリーツを伸ばし頬の形に合わせる。これでは飛沫感染の予防効果にも乏しい。
d・e ノーズピースやプリーツを用いてぴったりフィットしており飛沫感染の予防は可能である。しかし空気感染の予防はできない。 

正答率:77%

テーマ:結核疑いの患者を診察するときのマスクの装着方法

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