105A58

52歳の男性。胸部圧迫感を主訴に来院した。1か月前から仰向けに寝ると前胸部に違和感を自覚していた。心音と呼吸音とに異常を認めない。初診時の胸部造影CTを別に示す。
診断に必要な検査項目はどれか。3つ選べ
可溶性IL-2受容体
絨毛性ゴナドトロピン
抗ミトコンドリア抗体
抗サイログロブリン抗体
抗アセチルコリン受容体抗体

解答: a,b,e

105A58の解説

胸部圧迫感を主訴とする52歳男性。胸部造影CTでは全縦隔に腫瘍を認める。前縦隔腫瘍で鑑別するのは、胸腺腫、胚細胞腫、悪性リンパ腫などが挙げられる。
a 正しい。悪性リンパ腫で上昇する。
b 正しい。胚細胞腫では絨毛性ゴナドトロピンやAFPが上昇する。
c 原発性胆汁性胆管炎〈PBC〉で特徴的な抗体。
d 抗サイログロブリン抗体は甲状腺疾患で出現する。甲状腺腫は上縦隔腫瘍である。
e 正しい。抗アセチルコリン受容体抗体は重症筋無力症〈MG〉で認め、MGは胸腺腫が原因となる。

正答率:76%

テーマ:前縦隔腫瘍の鑑別に必要な検査

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