104I70

40歳の男性。1年前からのふらつきと歩行時の動揺視とを主訴に来院した。両側の耳鳴りがある。鼓膜に異常を認めない。温度眼振検査で両側の反応低下を認める。オージオグラムを別に示す。
考えられるのはどれか。
Ménière病
外リンパ瘻
前庭神経炎
突発性難聴
中毒性平衡障害

解答: e

104I70の解説

両側の障害でふらつき、動揺視(Jumbling現象)、耳鳴りを認め、オージオグラムでは両側で高音障害型の感音難聴が示唆される。また、その症状が1年続いていることを考えると中毒性平衡障害が疑われる。
a Ménière病では低音障害型の感音難聴を示す。
b 前庭窓や蝸牛窓に孔が開くことのよる片側性の感音難聴を示す。両側で起こったとは考えにくい。孔が開くときのpop音が特徴的。
c 片側性の前庭神経障害であり、耳鳴や難聴などの蝸牛症状は認めない。
d 突発的に片側の感音難聴を示す。
e 正しい。ストレプトマイシンやカナマイシン、ループ利尿薬などで生じる。めまいを伴う両側性の難聴では薬剤性障害を疑う。

正答率:64%

テーマ:中毒性平衡障害の診断

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