104I55

60歳の女性。未経妊。51歳で閉経。子宮がん検診を定期的に受けている。半年前の検診では異常がなかったが、最近3か月間断続的に性器出血を認める。2年前から糖尿病で治療を受けている。身長155cm、体重75kg。経腟超音波検査で子宮内膜厚は35mm。子宮内膜組織のH-E染色標本を別に示す。
患者に対する説明で適切なのはどれか。2つ選べ
「MRIで詳しく調べましょう」
「子宮腔内を子宮鏡で調べましょう」
「子宮頸部を拡大鏡で検査しましょう」
「6か月間ほどホルモン補充療法をしましょう」
「子宮がん検診で異常がないのでしばらく様子をみましょう」

解答: a,b

104I55の解説

最近3か月間、断続的に性器出血を認める未経妊の中高年女性である。経腟超音波検査で子宮内膜厚は35mmと閉経後にも関わらず肥厚している。子宮内膜組織のH-E染色標本では異形細胞の増殖がみられ、子宮体癌が疑われる。
a 正しい。MRIにて子宮体癌の大きさや広がりを評価する。
b 正しい。子宮腔内を子ヒステロスコピィにて精査すべきである。
c 異常所見があるのは子宮内膜であり、子宮頸部の検査は必要ない。
d 子宮体癌にホルモン補充療法は必要なく、まずは診断を決定すべきである。
e 子宮頸癌に対するがん検診しか受けていない可能性もあり、臨床所見で異常が疑われる以上、様子をみるわけにはいかない。

正答率:83%

テーマ:子宮体癌の患者への説明

フォーラムへ投稿

関連トピック