104I44

生後1か月の乳児。嘔吐を主訴に来院した。生後3週ころから哺乳後にミルクを嘔吐するようになり、その頻度と量が増加している。それまでの体重増加は順調であったが、最近の1週間は体重増加が止まっている。患児の上腹部の写真を別に示す。
診断確定のために行うのはどれか。
腹腔穿刺
注腸造影
腹部単純CT
腹部超音波検査
上部消化管内視鏡検査

解答: d

104I44の解説

嘔吐のある生後1か月の乳児である。生後3週ころから哺乳後にミルクを嘔吐するようになっている時点で幽門狭窄を示唆する。患児の上腹部の写真では膨張し波状となっていることから、胃蠕動の亢進が考えられ、肥厚性幽門狭窄症を考えたい。
a 腹腔穿刺によって腸管穿孔をおこす可能性があり、禁忌。
b 狭窄が示唆されるため、注腸造影では診断とならない。
c 超音波検査で診断することができ、行うとしても腹部造影CTである。
d 正しい。腹部超音波検査にて幽門筋の肥厚と幽門部の狭窄や doughnut sign を認めるはずである。
e 上部消化管内視鏡検査にて有用な所見は得られない。

正答率:90%

テーマ:乳児肥厚性幽門狭窄症の検査

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