104E44

2歳6か月の男児。発熱と不機嫌とを主訴に来院した。一昨日から不機嫌で、39℃台の発熱を認める。身長90cm、体重12.2kg。体温38.8℃。呼吸数36/分。脈拍120/分、整。血圧106/68 mmHg。意識は傾眠状態。顔色不良で顔貌は無欲状である。咽頭発赤を認めるが、鼓膜の発赤はない。仰臥位で頸部を前屈させると抵抗を感じる。股関節を屈曲位にして膝関節を他動的に伸展すると抵抗があり伸展できない。
この患児でみられるのはどれか。2つ選べ
Babinski徴候
Kernig徴候
Romberg徴候
項部硬直
後弓反張

解答: b,d

104E44の解説

発熱と不機嫌とがある2歳6か月の男児である。仰臥位で頸部を前屈させると抵抗を感じることより項部硬直を認めている。また、股関節を屈曲位にして膝関節を他動的に伸展すると抵抗があり伸展できない、というのはKernig徴候である。臨床経過と神経学的所見から細菌性髄膜炎の診断となる。
a Babinski徴候は錐体路徴候の1つであり、髄膜炎では陽性とならない。
b 正しい。細菌性髄膜炎では髄膜刺激症状であるKernig徴候を生じる。
c Romberg徴候は深部位置感覚障害にて陽性となる。
d 正しい。上記の通り。
e 後弓反張は錐体外路障害や頭蓋内圧亢進時にみられる。

正答率:95%

テーマ:小児髄膜炎の所見

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