104H35

次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
80歳の男性。自宅で測定した血圧が高いことを主訴に来院した。
現病歴:ここ10年は血圧測定をしていなかったが、80歳の誕生日に孫からプレゼントされた血圧計で血圧を測ったところ、収縮期血圧が170mmHg前後のことが多かった。拡張期血圧は60~70mmHgであった。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
既往歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長162cm、体重64kg。脈拍60/分、整。血圧168/64mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。浮腫を認めない。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球450万、Hb 13.2g/dL、Ht 41%、白血球7,200、血小板21万。血液生化学所見:血糖98 mg/dL、アルブミン3.8g/dL、尿素窒素17mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール160mg/dL。胸部エックス線写真と心電図とに異常を認めない。
この患者の血圧はどれか。
至適血圧
正常血圧
正常高値血圧
境界型高血圧
高血圧

解答: e

104H35の解説

古い問題であるため、旧ガイドラインで用いられていた「至適血圧」「境界型高血圧」という用語が選択肢に存在している。参考までの位置づけとしてほしい。
a 「至適血圧」という用語は現行ガイドラインでは用いられていない。そのため、覚えなくてよい。
b 正常血圧は収縮期血圧が120mmHg未満かつ拡張期血圧が80mmHg未満である。
c 正常高値血圧は収縮期血圧が120~129mmHgかつ拡張期血圧が80mmHg未満である。
d 「境界型血圧」という用語は現行ガイドラインでは用いられていない。そのため、覚えなくてよい。
e 正しい。血圧168/64mmHgでありII度高血圧である。

正答率:93%

テーマ:【長文1/2】高血圧の診断

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