104A25

62歳の女性。安静時の息切れを主訴に来院した。60歳ころから心雑音を指摘されていたが、放置していた。6か月前から労作時の息切れと動悸とを感じるようになった。脈拍84/分、整。血圧126/74 mmHg。呼吸音に異常を認めない。収縮終期心エコー図(A)と収縮中期カラードプラ心エコー図(B)とを別に示す。
聴診所見はどれか。2つ選べ
I音減弱
II音減弱
II音の固定性分裂
連続性雑音
全収縮期雑音

解答: a,e

104A25の解説

安静時の息切れを主訴とする62歳女性。収縮終期心エコー図で僧帽弁は閉鎖しているが、収縮中期カラードプラ心エコー図は逆流ジェットを認めており、僧帽弁閉鎖不全症〈MR〉の診断である。
a 正しい。MRではI音は減弱する。
b II音は減弱しない。
c II音の固定性分裂は心房中隔欠損症〈ASD〉や心内膜床欠損症〈ECD〉でみられる。
d 連続性雑音は動脈管開存症〈PDA〉やValsalva洞動脈瘤破裂で認める。
e 正しい。MRでは心尖部を最強とする全収縮期雑音を聴取する。

正答率:71%

テーマ:僧帽弁閉鎖不全症〈MR〉の聴診所見

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