103F23

46歳の男性。近医で右肺尖部の異常陰影を指摘され来院した。胸部造影CTを撮影した直後に呼吸困難を訴え始めた。意識は清明。呼吸数36/分。脈拍140/分、整。血圧78/44 mmHg。全身の皮膚に発赤を認め、呼気時に喘鳴を聴取する。
直ちに投与すべき薬剤はどれか。
ドパミン
モルヒネ
リドカイン
アドレナリン
プロプラノロール

解答: d

103F23の解説

右肺尖部の異常陰影を指摘された46歳男性。胸部造影CTを撮影した直後に呼吸困難を訴え始めたことから造影剤アレルギーが考えられる。ショックバイタルを呈しており、全身の皮膚に発赤を認め、喘鳴を聴取することからアナフィラキシーショックと考えられる。
a ドパミンはカテコラミンであり低血圧に対して用いられる。アナフィラキシーショックで直ちに投与するのはアドレナリンである。
b モルヒネは麻薬であり、投与することで癌性疼痛の除痛効果が得られる。また、血管拡張作用も有するため血圧を低下させる恐れがあるため注意を要する。
c リドカインは心室性不整脈の治療薬である。
d 正しい。直ちにアドレナリンを筋肉内注射する。
e プロプラノロールはβ遮断薬であり、喘息様症状を呈していることから病態を悪化させる恐れがある。

正答率:91%

テーマ:アナフィラキシーショックの治療

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