103D33

61歳の男性。血便を主訴に来院した。3日前、便に少量の血液が混じることに気付いた。眼瞼結膜に貧血を認める。腹部は平坦、軟で、左下腹部に圧痛を認める。血液所見:赤血球345万、Hb 10.2 g/dL。血液生化学所見:総蛋白7.8 g/dL、クレアチニン0.8 mg/dL、総コレステロール216 mg/dL、総ビリルビン1.0 mg/dL、AST 22 U/L、ALT 28 U/L。免疫学所見:CRP 0.6 mg/dL、CEA1.1 ng/mL(基準5以下)。腹部CTではS状結腸に限局的な壁の肥厚のみを認める。下部消化管内視鏡写真を別に示す。
治療として適切なのはどれか。
手術
放射線療法
抗癌化学療法
内視鏡的粘膜切除術
副腎皮質ステロイド投与

解答: a

103D33の解説

内視鏡写真では約2/3周ほどの腫瘤を認め、中心部は一部潰瘍も認めており、2型進行大腸癌と考えられる。腹部CTではS状結腸に限局しているという記載から転移は認めないと考える。
a 正しい。手術適応である。
b・c 進行大腸癌で転移は認めず、手術適応である。
d 肉眼的に早期癌ではない。
e 潰瘍性大腸炎〈UC〉やCrohn病といった炎症性疾患での治療薬である。

正答率:87%

テーマ:S状結腸癌の治療

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