102I77

29歳の男性。両側の股関節痛を主訴に来院した。6か月前から誘因なく両側の股関節痛が出現し、徐々に増強して跛行を自覚するようになった。既往歴は特にない。飲酒はウィスキー360mL/日を6年間。股関節エックス線単純写真正面像を別に示す。
考えられるのはどれか。
骨髄腫
Ewing肉腫
変形性股関節症
大腿骨頭壊死症
神経病性関節症

解答: d

102I77の解説

アルコールの多飲がヒントとなっている。エックス線では、右大腿骨頭関節面が圧潰している。
a 椎体の圧迫骨折や骨の菲薄化を認める。
b 10代男性の骨幹部に好発する悪性腫瘍である。spiculaやonion peel appearanceなどの外骨膜反応がみられる。
c 股関節面の狭小化や骨棘の形成を認める。本症例では年齢からも考えにくい。
d 正しい。早期ではエックス線で異常を確認しにくく、MRI撮像が有効である。アルコール性やステロイド性のものが多い。
e 関節の広範囲に及ぶ骨破壊と骨硬化像を認める。糖尿病や脊髄癆などの基礎疾患がベースに認められる。

正答率:85%

テーマ:大腿骨頭壊死症の診断

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