102D44

26歳の男性。自動車の自損事故で腹部にハンドル外傷を受け搬入された。意識は清明。呼吸数18/分。脈拍116/分、整。血圧102/76mmHg。顔面は蒼白である。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。心窩部から右季肋部に打撲によると思われる皮下出血斑を認める。腹部は平坦、軟で、右季肋部に軽い圧痛を認める。血液所見:赤血球385万、Hb10.5g/dL、白血球9,800。
まず行う検査はどれか。
上部消化管内視鏡検査
静脈性尿路造影
腹腔動脈造影
腹部造影CT
磁気共鳴胆管膵管撮影〈MRCP〉

解答: d

102D44の解説

自動車の自損事故で腹部にハンドル外傷を受け搬入された26歳男性。右季肋部痛を認める。顔面蒼白で、血圧が低下、頻脈となっている。腹部外傷による腹腔内出血を鑑別に挙げる必要がある。
a 胃十二指腸損傷は否定されておらず、危険である。
b 尿路結石や尿路奇形などの精査で用いられる。本症例では不要。
c 腹腔動脈損傷をきたしているかは現時点で不明。
d 正しい。腹部造影CTにより臓器損傷や腹腔内出血、後腹膜出血などを評価できる。
e ショック状態で行う検査ではない。

正答率:76%

テーマ:腹部外傷に行う検査

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