102I72

23歳の男性。尿道分泌物を主訴に来院した。2週前に異性との性交渉があった。数日前から漿液性の尿道分泌物、ごく軽度の排尿痛および尿道不快感があった。尿所見:蛋白(±)、糖(-)、沈渣に赤血球(-)、白血球10~30/1視野。
抗菌薬として適切なのはどれか。
アミノグリコシド系
カルバペネム系
セフェム系
ペニシリン系
マクロライド系

解答: e

102I72の解説

若年者の尿道分泌物を認めた場合、まずは尿道炎を考える。性交歴があり、排尿時痛を認めることからも裏付けられる。淋菌性であるかそうでないかで抗菌薬が異なるため注意が必要である。本症例の場合、漿液性の分泌物を認め、排尿時痛が軽度であることから非淋菌性尿道炎と考えられる。淋菌性の場合は症状が派手であり膿性分泌物と強い排尿時痛、外尿道口の発赤・腫脹を認め、また潜伏期間も1週以内と短い。
a 第一選択ではないが淋菌性尿道炎で用いられる。
b 非常に広いスペクトラムをもつ抗菌薬であり、乱用による多剤耐性緑膿菌発生のリスクが高いため、原因がはっきりしている場合に用いられることはほぼない。
c 第一選択ではないが、淋菌性尿道炎で用いられる。
d 基本的にはグラム陽性球菌への効果を期待する。
e 正しい。マクロライド系の抗菌薬はクラミジアや百日咳、リケッチアなど、特殊な感染症に強いイメージを持とう。

正答率:82%

テーマ:性器クラミジア感染症に有効な抗菌薬

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