102A42

42歳の女性。難聴を主訴に来院した。以前から軽度の難聴を自覚していたが、4、5年前から増悪し、耳鳴りも出現するようになった。耳疾患の既往はない。鼻腔、咽喉頭および鼓膜に異常を認めない。オージオグラムを別に示す。
考えられるのはどれか。
滲出性中耳炎
耳小骨連鎖離断
耳硬化症
聴神経腫瘍
機能性難聴

解答: c

102A42の解説

オージオグラムより、両側の伝音難聴と分かる。
a 鼓膜は正常で、貯留線も認めない。耳管狭窄を示唆する所見もなく否定的である。
b 耳小骨の連続性が失われる疾患であるが、外傷性であることが多い。本問では外傷の既往がなく、症状は増悪しているため合致しない。
c 正しい。中年女性の増悪する両側性難聴であり、所見も一致する。また、オージオグラムで2,000Hz付近での閾値の低下(Carhart's notch)も認めており、耳硬化症として矛盾はない。
d 聴神経腫瘍は感音難聴である。
e 心因性難聴のことである。高度の感音難聴を示すことが多い。

正答率:86%

テーマ:耳硬化症の診断

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