101H50

32歳の男性。左側腹部痛、微熱および肉眼的血尿を主訴に来院した。前日、直径2cmの左腎結石に対して、体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉を行った。
最も考えられるのはどれか。
腎破裂
腎動静脈瘻
腎盂腎炎
尿管損傷
破砕結石尿管嵌頓

解答: e

101H50の解説

a 交通事故やスポーツなどで背部からの大きな衝撃があると生じる。ESWLで生じることはない。
b 後天性のものとしては針生検や腎部分切除後など医原性に生じることが多い。ESWLで生じることはない。
c 結石には細菌が付着しやすく、結石破砕時にばらまかれて腎盂腎炎となることはあるが、頻度は高くない。
d 経尿道的に検査や治療を行なった際に起こりやすい。ESWLでは生じない。
e 正しい。破砕した腎結石が尿管へ落ち、嵌頓したと考えられる。破砕翌日で発症時期も矛盾しない。直径2cmとはかなり大きな腎結石といえる。本症例のような状態を防ぐため、尿管ステントを挿入してからESWLを行うこともある。

正答率:68%

テーマ:体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉後の破砕結石尿管嵌頓の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック